冷やしトマト
ワード:アニメ、建物、来週
(1)ちょっと重箱の隅つついちゃっていいですか?
(2)なに?世の中に物申したいことでもあんの?
(1)いやね?この世に料理ってたくさんありますよね?
(2)うん。
(1)そんななか、一つだけ明らかにシェフのおサボりメニューがあるんですよ!
(2)なんだその言い方。え、でも何よそれ。
(1)冷やしトマト。
(2)居酒屋とかによくあるじゃん。
(1)あれはさすがに手を抜きすぎている!!
(2)そんなことねえって。確かに簡単かもしれないけど別に手抜いてるわけじゃないでしょ。
(1)いやいや、それはお前がトマトの気持ちになったことないから分かんないだけ。
(2)当たり前だろ!お前逆にトマトの気持ちになったことあんのかよ!
(1)愛を知るよりも先にね。
(2)聞いたことねえよそんなやつ。いや、本当に失礼だよ?多分お店の人もすごく考えてると思うけど。
(1)お前それ本気で言ってる?
(2)まあまあ見た目は簡単だけどね?でも誰でも出来るわけじゃないから。
(1)いやあんなの誰でも出来らーな!
(2)らーな!?
(1)だってトマト買ってきて冷蔵庫入れるだけじゃん。誰でも出来らーなそんなの。
(2)やめろよそれ。多分なんか温度の調節とかさ、いろいろ工夫してるって。
(1)いいやしてないね。多分バイトが管理してるよ。
(2)まあまあそりゃそうだろうけど。
(1)だって皿洗いより簡単な作業なんだもん。
(2)トマトを冷やすだけが?そんなことないって。
(1)いいや、近々バイト界では皿洗いよりもトマト冷やしの方がカースト低くなるらしいから。
(2)おいなんだその噂!
(1)これはある固いスジから聞いた話だから。あ、スジってお肉のじゃないよ?
(2)やかましいよ。そんなこと分かってるから。
(1)ってか何も俺は調理法が簡単だからってだけで言ってるんじゃないのよ。
(2)え、そうなの?
(1)名前がどうにかならんのかいっちゅー話なんですよ。
(2)まあでもほら、萌えるアニメだから萌えアニメみたいな感じと一緒で分かりやすいじゃん。
(1)萌えアニメってあのキモオタが見るやつでしょ?
(2)あ、ヤバっコイツ。
(1)なんの捻りも無いじゃん。パンにソーセージ挟んだらホットドッグになるのに。トマト冷やしたら冷やしトマトって。冷めてるのはトマトじゃなくて名前決めたあなたの方なんじゃないんですか!?
(2)いや別に俺が名付け親じゃ無いから。
(1)ああそっか。
(2)え、じゃあどんな名前なら文句なかったの?
(1)いやまあそこは管轄外だから。
(2)珍しいね。普通こういう時って代案持ってくるけどなあ。
(1)そこまで行ったら金銭の授受が発生しちゃうからね。
(2)あーやかましっ。冷えてるってところを分かりやすくアピールするためにこの名前にしてんじゃないの?ほら、冷やせばなんでも旨くなるじゃん。
(1)いやいや、お前それ冷やし検定二級持ってるやつの前でよく言えたな。
(2)そんなの持ってんだ。いやでも冷やして逆に不味くなるものなんてある?なんでもキンキンに冷えてたらいけるでしょ。
(1)いやいや、そんなのいくらでもあるよ。例えば冷やし松岡修造。
(2)なんだそれ。早速食べ物じゃねえじゃん!
(1)松岡修造さんなんて熱量だけで現役時代勝ち続けたんだぞ?
(2)そんなことねえよ。
(1)そんな松岡さんを冷やしてみたらどうなる?
(2)どうなんの?
(1)ずっと建物内のコートでトレーニングしちゃうぞ!?
(2)別にそれはいいじゃん。あんま変わんなそうだけど。
(1)あと今俺たちがやってるこの漫才?これが冷やし漫才だったらこんなに熱く漫才できてねえよ。
(2)うるせえよ。漫才は冷やしようがねえんだから。さっきからずっとめちゃくちゃなこと言ってるじゃん。
(1)じゃあこの続きは来週やろうか。
(2)いやもういいよ。